AppleはiPhone 16シリーズで「カメラコントロール」ボタンを導入する予定だ。これは写真撮影やカメラ設定の調整を行うための新機能だが、さらに「ビジュアルインテリジェンス（Visual Intelligence）」とも連携する可能性がある。

ビジュアルインテリジェンスとは、カメラとAIを活用して、周囲の情報を認識し、ユーザーに役立つ情報を提供する技術だ。

例えば…
● イベントのチラシをスキャンしてカレンダーに自動追加
● わからないものを撮影し、ChatGPTやGoogleの情報を活用して解説

ガーマン氏によると、AppleはAirPodsでもこの技術を活用し、AI競争での地位を強化したいと考えているようだ。

これが実現すれば、カメラとAIを使って周囲の状況を分析し、Siriがリアルタイムで情報を提供できるAirPods Proが登場するかもしれない。まるでスマートグラスのような体験だが、実際にグラスをかける必要がないのがポイントだ。

この新しいAirPodsなら、iPhoneをポケットから取り出さなくても、Siriに周囲の情報を尋ねることが可能になる。

例えば…
● 「いま目の前にある建物は何？」
● 「この料理のカロリーは？」

といった質問を、AirPodsだけでできるようになるかもしれない。

Appleのサプライチェーンアナリストであるミン・チー・クオ氏は、AppleがAirPodsのカメラをVision Proや将来のAppleヘッドセットと連携させる可能性を指摘している。

例えば、Vision Proを使って映画を観ているとき、カメラ付きAirPodsが「ユーザーの頭の動きを認識」し、向いている方向の音を強調することで、より没入感のある空間オーディオ体験を提供できるという。

また、クオ氏は、カメラを活用した「空中ジェスチャー操作」が可能になる可能性もあると述べている。例えば、AirPodsの前で手を動かすことで音量調整や曲のスキップができるようになるかもしれない。

ブルームバーグによると、Appleはこのカメラ技術を早くても2027年まで発表しない可能性が高い。おそらく、「AirPods Pro 4」と同時に発表されるとみられている。

さらに、2027年までにAppleはMetaのRay-Banスマートグラスに対抗するデバイスの開発も検討しており、Vision Proのビジュアルインテリジェンス技術と組み合わせることで、より革新的な製品を生み出そうとしているようだ。

AppleはVision Proの開発に数十億ドルを投資しており、この技術を活かしたAirPodsやスマートグラスを開発することで、そのコストを回収する狙いもあるのかもしれない。

カメラを搭載したAirPodsは、単なる「ワイヤレスイヤホン」の枠を超え、スマートグラスに匹敵する次世代デバイスになり得る可能性がある。

● AIと連携し、周囲の状況を認識してSiriが情報を提供
● Vision Proと連携し、よりリアルな空間オーディオを実現
● カメラを活用したジェスチャー操作が可能になる？

この革新的なAirPodsが本当に登場するのか、今後の動向に注目したい。
あなたは、カメラ付きAirPodsが実現したら使ってみたいですか？