Appleの公式声明(ジャクリーン・ロイ氏)
「Siriは、ユーザーが必要な情報を見つけたり、作業をスムーズに進めたりするのに役立ちます。この6か月間で、Siriの会話機能を強化し、音声入力や製品知識を拡充し、さらにChatGPTとの統合も追加しました。
また、よりパーソナライズされたSiriの開発にも取り組んでおり、ユーザーの個人的な状況を理解し、アプリ内やアプリ間でアクションを実行できるようにしています。しかし、これらの機能を実装するには当初の想定よりも時間がかかることが判明しました。そのため、リリースは来年を予定しています。」
iOS 18で発表されたSiriの進化とは?
Appleは、WWDC 2024で「Apple Intelligence」を発表し、Siriの大幅な進化を約束しました。特に、以下の機能が発表されています。
1. 個人の状況に応じたサポート
● Siriは、ユーザーの個人的なデータに基づき、より直感的にサポートを提供する予定。
例:「友達がメモやテキスト、メールでレシピを送ったかどうか覚えてる?」と尋ねると、Siriが確認してくれる。
● パスポート番号が必要な場合も、デバイス内の情報をプライバシーを守りながら検索できる。
2. 画面認識機能の強化
● Siriは、画面上の情報を認識し、それに基づいたアクションを実行可能に。
例:「この住所を連絡先カードに追加して」と伝えると、Siriが自動で処理。
3. アプリ間の操作をシームレスに実行
● Siriが複数のアプリを横断してタスクを完了。
例:「下書きメールをエイプリルとリリーに送って」と言うと、Siriがどのメールを指しているのか認識し、送信を実行。
● さらに、写真アプリで編集した画像を、メモアプリの特定のメモに自動追加するよう指示できる。
これらの機能が実装されれば、Siriはより高度な「AIアシスタント」へ進化するはずでした。しかし、Appleはこれらのアップデートの一部をiOS 19以降に延期することを発表しました。
Siriの進化はどこまで進んでいるのか?
Appleは、Siriの完全な進化は実現できていないものの、過去6か月間で以下の機能を追加しています。
● Siriが複数のリクエストを連続処理できるようになった
● 言葉に詰まっても、会話の流れを維持できるよう改善
● ChatGPTとの統合が実装
さらに、Apple Intelligenceの一環として、以下の機能もリリース済みです。
・ 筆記具(書き換え機能)
・ Genmoji(AIで作る絵文字)
・ 画像遊び場(画像編集機能)
・ メール・メッセージ・通知・Safariの概要機能
・ メールの優先メッセージ機能
・ スマート返信
・ 写真アプリのクリーンアップ(不要なオブジェクト削除)
・ 写真の自然言語検索
・ 写真の思い出ムービー作成
Apple Intelligenceの目玉機能だったSiriの進化はどうなる?
Siriの強化は、WWDC 2024でApple Intelligenceの「主力機能」として発表されました。しかし、今回の発表により、iOS 18のサイクル内でリリースされるかどうかも不透明になっています。
ブルームバーグの報道によると、Appleは当初「iOS 18.4」でパーソナライズされたSiriをリリースする予定でした。しかし、今回のAppleの声明から判断すると、リリース時期は2025年以降にずれ込む可能性が高いとみられます。
まとめ:AppleはSiriの進化を延期、2025年以降にリリースへ
● Appleは「よりパーソナライズされたSiri」の開発に遅れがあると認め、リリースは「来年中」に延期
● 当初、iOS 18.4で提供予定だったが、iOS 19以降に先送りの可能性
● WWDC 2024で発表されたSiriの新機能(個人データ認識・アプリ間操作・画面認識)は、まだ実装されていない
● その一方で、ChatGPT統合や複数リクエスト処理などの改良は進行中
Appleはこれまで、Siriを「最も進化したAIアシスタント」にすることを目指してきました。 しかし、その実現にはまだ時間がかかるようです。
この遅れをどう考えますか?
Siriの進化を待ち続けますか?
Reference from :Apple officially delays its ‘more personalized’ version of Siri