#iPhone Air レビュー 最薄の快感、その代償は何?

待ちに待ったiPhone Airは、握った瞬間に“次の時代”を感じさせる超薄型デザイン。
けれど、その薄さの裏側には割り切りもあります。1週間使い込んで見えた「気持ちよさ」と「コスト(犠牲)」を、できるだけ忠実にまとめます。

出典元:photo by 9to5mac

待ちに待ったiPhone Airは、握った瞬間に“次の時代”を感じさせる超薄型デザイン。
けれど、その薄さの裏側には割り切りもあります。1週間使い込んで見えた「気持ちよさ」と「コスト(犠牲)」を、できるだけ忠実にまとめます。

目次

触った瞬間に分かる“別物”のデザイン

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・史上最薄:5.6mm。iPhone 6(6.9mm)よりさらに薄く、165gと軽量。
・持ち味が劇的:iPhone Xを初めて触った時の“世代交代感”に近い驚き。
・磨き上げたチタン縁:Appleいわく「高光沢ミラー仕上げ」。想像以上にプレミアム。
・画面サイズの妙:6.5インチ×極薄ボディで、薄く軽いのに画面はしっかり広い。
・3DプリントのUSB-C:筐体が薄すぎるため、強度と薄さを両立する特製ポートを採用。

“プラトー(Plateau)”という割り切り

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・背面の白い“台地(プラトー)”にはカメラと主要コンポーネントを集約。
・本体の残りスペースをバッテリーに充当するための構造上の解。
・置くと少しガタつきは出るが、使っていると視覚的な違和感は薄れていく。

耐久性:薄いけど“強い”

・Grade 5チタンフレーム+Ceramic Shield 2(前面は耐傷性“最大3倍”主張、背面も採用)。
・Apple社内デモでは130ポンドの曲げ負荷でも損傷なし。
・現実の使い方で曲がりが心配になる場面は少ないはず(ただしYouTuberの過激テストは別)。

iPhone Air Bend Test

参照:https://www.youtube.com/watch?v=57MTr6gsCis

パフォーマンス:A19 Pro × 12GB RAMの余裕

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・A19 Pro(6CPU/5GPU)搭載。A18 Pro比でCPU/GPUともに約+15%のベンチ結果。
・12GB RAMでアプリの保持性が顕著に改善(16 Pro比で戻りが速い体感)。
・熱は背面上部(プラトー)に集まりやすいが、握る位置は比較的クール。

接続性:自社モデムC1X&N1ネットワークチップ

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⚫︎ C1Xモデム:同条件で16 ProのX71より高速&消費電力-30%(Apple主張)。
・mmWave 5Gは非対応(都市の一部やアリーナで影響する人は注意)。
・5G弱エリアでは16 Pro比で約15〜20%速いベンチが出る場面も。
⚫︎ N1チップ:Wi-Fi 7 / Bluetooth 6 / Thread対応。
・ホットスポットやAirDropの安定性向上を狙う(体感は今後の検証次第)。

カメラ:単眼の潔さ、望遠は“取り残され感”に注意

⚫︎ 背面は1カメ(48MP Fusion Main)のみ。超広角・望遠なし。
・1.1x(28mm)/1.4x(35mm)/2x(中央12MPクロップ=“光学品質”)に対応。
・日常の画づくりは安定。写真スタイル(例:アンバー)も◎。

⚫︎ 前面が大進化:18MPスクエアセンサー×センターステージ。
・端末を回さず広角セルフィー、被写体数に合わせ自動で視野拡張。
・解像感・肌色の正確さが向上。

⚫︎ 一方で望遠喪失は大きい。特に今年の17 Pro望遠まわりが一気にプロ仕様に近づいたのを見てしまうと、取り残された感は強めになるかも。

バッテリー:丸一日ギリ、旅行は要工夫

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⚫︎ Apple公称(ローカル/ストリーミング):
・iPhone Air 27時間 / 22時間
・参考:iPhone 17 30 / 27、17 Pro 33 / 30、17 Pro Max 39 / 35
⚫︎ 実使用(在宅ワーク中心):良い日は夕食後まで、悪い日は午後遅くに要充電。
⚫︎ MagSafeバッテリー(12W)併用で40h / 35hまで延ばせる設計。
⚫︎ 充電は控えめ:有線は30分で50%(17/17 Proは20分で50%)。USB-CはUSB 2速度。

細かな仕様メモ

⚫︎ 上部イヤーピース1基のみで実質モノラル。スピーカー再生派は外部スピーカー推奨。
⚫︎ Dynamic Islandがやや低位置。一部のUIは追随アップデート待ち。
⚫︎ ポート位置は特注だが、転送は480Mbps(USB 2)。

結論:誰に向く?—“気持ちよさ”を買う人へ

iPhone Airは、視覚と触感の気持ちよさを極めた“新しい基準”。
ただし、単眼カメラとバッテリー体力には割り切りが必要です。

⚫︎ Airが合う人:
・薄さ・軽さ・手触りを最優先。
・広角メインで十分、望遠はあまり使わない。
・充電環境(デスク/モバイルバッテリー)が確保できる。

⚫︎ Pro/17が合う人:
・望遠や複眼がマスト、撮影頻度が高い。
・電池持ち重視で旅行や外出が多い。
・充電の手間を極力減らしたい。

Airは、ラインナップの主役ではないかもしれません。
でも、Appleが“iPhoneの次の時代”をどう描くかをはっきり示す、強烈な方向性の提示です。

デザインで選ぶなら——これは“買い”です。

参照元サイト

公式サイト

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