では実際、iPhone 16eのカメラはどれほど優れているのでしょうか？
人気カメラアプリ「Halide」や「Kino」を開発しているLux Cameraのプロフェッショナルが、その答えを示しています。

Lux CameraのSebastiaan de With氏は、自身のWebサイトでiPhone 16 Proと16eのカメラ比較を行い、こう語っています。

「まず感じたのは写真の色味です。iPhone 16eは、Proモデルに比べてややピンクがかった暖色寄りのトーンになる傾向が見られました。」

さらに、カメラの視野にも微妙な違いがあると指摘しています。

「iPhone 16eのレンズは、16 Proよりも少しだけ視野が狭くなっています。焦点距離で言えば26mm相当で、Proの24mmよりもわずかにズームされた構図になります。これが意外と心地よく感じられました。」

16eはシングルレンズのため、独立したズームレンズは搭載されていません。そのため、画像をトリミング（拡大）したときの画質が気になるところ。

「近接のディテール描写では、16eのセンサーサイズが小さいことによる限界が見えます。光量が少ないシーンでは特に少し“にじみ”が多くなる傾向があります。」

それでもde With氏は、このカメラに高い評価を与えています。

「ただし、全体としては非常に優秀なカメラです。iPhone 16 Proと完全に同じとは言えないものの、iPhone 14 Proレベルと遜色ない画質が得られるのは間違いありません。」

確かにiPhone 16eは、カメラ機能の一部が省かれており、写真愛好家には物足りないかもしれません。しかし、Proに近い性能を備えながら、より手頃な価格帯で提供されているのは大きな魅力。

日常の写真撮影を十分に楽しみたい人にとっては、まったく問題のないレベルです。
シンプルでパワフルなカメラを求めるなら、iPhone 16eは有力な選択肢といえるでしょう。