かつての“太ベゼル時代”から、ノッチ、ダイナミックアイランドへ
初代iPhoneからiPhone 7までは、上下に厚みのあるベゼルがあり、ホームボタンやスピーカー、近接センサー、前面カメラなどがそこに収められていました。しかし2015〜2016年ごろから、Androidスマートフォンがベゼルをどんどん細くし、指紋認証を背面や側面に移す流れに。Appleもこの流れに応じて2017年に登場したiPhone Xでノッチを導入し、Touch IDからFace IDへと大きく舵を切りました。
そこからAppleはノッチを小型化し、現在の「ダイナミックアイランド」へと進化させてきました。最新のiPhone 16でもこのデザインは引き継がれています。
2026年に“穴1つだけ”のフロントカメラ構成へ?
次に大きな転機となりそうなのが、2026年に登場予定のiPhone 18 Pro。Appleはこのモデルで、Face IDのセンサーをディスプレイ下に配置する技術を実用化し、ダイナミックアイランドに見られる“錠剤型の切り欠き”を廃止する計画と報じられています。
その結果、画面上に残るのは「前面カメラ用のパンチホールひとつだけ」という超シンプルな構成になるかもしれません。しかも、そのパンチホールはなんと画面の左上隅に配置される可能性があるというのです。
Appleらしからぬ“非対称”レイアウト?
この情報はThe Informationのウェイン・マー氏によるもので、事情に詳しい関係者2人の証言に基づいています。報告によれば、iPhone 18 ProとPro Maxのどちらにも、この「左上カメラ」デザインが採用される可能性があるとのこと。
もし実現すれば、これはAppleにとってかなり“異例”の判断です。Apple製品は、左右対称の美しさに強いこだわりを持つことで知られています。現行モデルのダイナミックアイランドも、Face IDセンサーを絶妙な位置に配置することで、見た目のバランスを維持しています。
UIで“非対称”を補う?Appleのデザイン力に期待
テックメディア9to5Macは、AppleがダイナミックアイランドのUI自体をやや左側へ拡張することで、左上カメラを視覚的に自然に取り込む可能性を指摘しています。ライブアクティビティや通知など、コンテンツの表示領域を広げることにもつながるでしょう。
ただしこれは、これまでの「中央配置」を基本としたUIデザインから大きく逸脱する挑戦でもあります。Appleがどのように“美しくまとめるか”に注目が集まりそうです。