しかし、問題もあります。たとえば、ボラボラ島の美しいビーチにいると、仕事をするよりも電源を切ってくつろぎたくなるでしょう。次のステップとして、Appleには図書館やカフェなど、人が集まる場所をバーチャル空間として提供してほしいところです。

たとえば、退屈で集中できない環境を、ニューヨーク公共図書館の「ローズ メイン閲覧室」に切り替えてみる。あるいは、デジタルクラウンを回すだけで、ヒューストンのNASAミッションコントロールルームへ移動し、作業の集中力を高めることも可能かもしれません。

また、パリの「カフェ・ド・フロール」で仕事をしているような気分を味わえば、一人で作業をしているときでもインスピレーションを得られるかもしれません。環境音があるほうが集中しやすいなら、東京・秋葉原の雑踏の中にオフィスを置いてみるのも一つの選択肢です。

こうした環境は、退屈なオフィススペースを刺激的な空間へと変える可能性を秘めています。実際にその場所に行く体験には敵いませんが、空間コンピューティングによって、図書館やカフェのメリットをどこにいても享受できるかもしれません。

現在、多くのアプリがこうした仮想環境を提供していますが、システムレベルで統合された環境なら、複数のアプリをまたいでも没入感を維持できるのが魅力です。

次にApple Vision Proが追加すべき仮想環境は何でしょうか？
火星？それとも深海？