デザイン刷新=価格アップの可能性大
Appleは、20周年モデルで新たなデザインコンセプトに挑戦するとされています。現段階では詳細は明らかになっていませんが、「ガラス素材の使用量が格段に増える」という噂が有力です。
その時点でコストは当然上がりますが、それ以上に価格に影響を与えそうなのが「関税問題」です。
中国製造に依存し続けるジレンマ
現在、AppleはiPhoneの多くを中国で製造しています。ただし、米中の貿易摩擦により、中国からの輸入には最大245%もの高額関税が課される可能性が浮上しています。これが実施されれば、価格への転嫁は避けられません。
Appleはこのリスクを避けるため、インドへの生産移管を急いでいます。現時点で米国向けiPhoneの約3分の1をインドで生産できるようになっています。
とはいえ、20周年モデルのような“ハイエンドかつ複雑な新製品”を中国以外で製造するのはまだ難しいのが実情です。
ブルームバーグによれば、
インドでの製造品質は向上しているが、20周年モデルは新しい部品と製造プロセスを伴うため、現実的ではない。出典:Apple Begins Breaking Up Its AI Team With Robotics, Siri Changes
つまり、最先端モデル=中国製造頼みという構図は、まだ当面続くということです。
クックCEOも認める“中国製造の強み”
Appleのティム・クックCEOも、これまでたびたび中国の製造技術を称賛してきました。Apple自身は生産拠点の多様化を目指していますが、“代替不可能な品質とスピード”を中国に依存しているのが現実です。
こうした背景から見ても、2027年のiPhone記念モデルは、
● 特別なデザインと技術により製造コストが高い
● 関税により販売価格も引き上げざるを得ない
というダブルパンチの可能性が高いのです。
記念モデルは魅力も価格も「別格」に?
Appleの20周年記念モデルは、間違いなく注目を集めるデバイスになるでしょう。しかし、それに見合う価格が付く可能性は極めて高くなりそうです。
未来のiPhoneがどんな形で登場するのか、そしてどれほどの“プレミアム感”をまとってくるのか——今後の動向から目が離せません。
Reference from:Apple’s 20th anniversary iPhone redesign may be pretty expensive, here’s why