M4 MacBook Airは、見た目の大きな変更こそなかったものの、多くのレビューで「今、最もおすすめできるMac」と高く評価されています。
価格は999ドルからと、コストパフォーマンスにも優れており、Intel搭載モデルからの乗り換えに最適なタイミングとして注目されました。

市場調査会社カウンターポイント・リサーチによると、2024年第1四半期の世界PC出荷台数は、前年同期比で6.7%増となる見込みです。

その中でも、Appleは17%増と他社を大きく上回る成長を記録しました。
これは全PCブランドの中でも最高の伸びであり、2桁成長を達成したのはAppleとLenovo（11%増）のみと報告されています。

「Appleは、AIに対応したM4ベースのMacBookシリーズの好調な販売により、出荷台数が前年同期比17%増となりました」

「Lenovoも、AI対応PCの展開や製品ポートフォリオの多様化により、11%の成長を遂げました」

このように、AI対応や新製品の投入が主要な成長要因となっています。

AppleのPC市場におけるシェアは、9%から10%へとわずかに上昇しました。
急成長にもかかわらず、市場全体の出荷台数が増加しているため、シェアへの影響は限定的であったとも分析されています。

Appleは現在のところ、海外製造製品に対する米国の新関税の影響をある程度回避しているものの、今後の政策次第では状況が一変する可能性があります。

カウンターポイント社は、以下のように指摘しています。

「第1四半期に見られた急激な出荷増は、在庫水準が今後数週間で安定すれば、一時的な現象で終わる可能性がある」

「特に米国の関税政策が影響を及ぼせば、2025年の成長ペースは鈍化する恐れがある」

事実、米国では最近ノートパソコンへの関税を一部免除したものの、半導体やその他のハイテク製品に対する追加関税が検討中であり、業界全体に不透明感が漂っています。

たとえば、直近では東南アジアからの太陽光パネルに対し3,521%もの関税が課されたことも報告されており、
テック業界にとっても油断ならない状況が続いています。

Appleが今回記録した成長は目を見張るものですが、グローバルな経済政策の影響を完全に無視することはできません。今後の展開は、Appleの供給体制と市場戦略、そして国際的な貿易環境に大きく左右されることになりそうです。